Ayurveda アーユルヴェーダ

The 3 Doshas トリ・ドーシャ(त्रिदोष)

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トリ・ドーシャ(त्रिदोष)説は、生きているものは全て、ヴァータ(वात・風、運動エネルギー)、ピッタ(पित्त・胆汁または熱[9]、変換エネルギー)、カパ(कफ・粘液または痰[9]、結合エネルギー)という3要素を持っており、身体のすべての生理機能が支配されているとする説[8]である。ドーシャは五大(五大元素、五祖大元素、マハーブータ)で構成される。五大とは、土大(Pṛthvī, プリティヴィーもしくはBhūmi, ブーミ)・水大(Āpa, アーパもしくはJala, ジャラ)・火大(Agni, アグニもしくはTejas, テージャス)・風大(Vāyu, ヴァーユ)の4元素に、元素に存在と運動の場を与える空大(Ākāśa, アーカーシャ, 虚空)を加えた5つで、古代インド哲学に由来する考え方である[10]。ヴァータは風大・空大、ピッタは火大・風大、カパは水大・土大の組み合わせである。

ドーシャ(दोष)は、サンスクリット語で「不純なもの、増えやすいもの、体液、病素[6]、病気の発生に基本的なレベルで関係する要素、病気を引き起こす最も根本的な原因[8]」などを意味し、体液もしくは生体エネルギーを指す[11]。その異常が「病気のもと」となるため、病素とも訳される[8]。3つのドーシャは、さらに15のサブ・ドーシャに分けられ、それぞれに場所と機能がある。

ドーシャは正常な状態では生命を維持し健康を守るエネルギーであるが、増大・増悪すると病気を引き起こす[8]。病気とは、15のサブ・ドーシャの機能の悪化による、トリ・ドーシャのバランスの崩れと考えられるが、一般にヴァータの増大・増悪は呼吸器系疾患、精神・神経疾患、循環器障害を、ピッタの増大・増悪は消化器系疾患、肝・胆・膵疾患、皮膚病を、カパの増大・増悪は気管支疾患、糖尿病や肥満、関節炎、アレルギー症状を引き起こすと考えられている[1]

ドーシャのバランスを崩す原因としては、体質、時間、日常生活、場所、天体が挙げられ、特に体質(プラクリティ)が重視される。人間は個人により、先天的・後天的に各ドーシャの強さが異なり、性格や体質の違いとして現れる。体質は個性であると同時に、その人の病気へのかかり安さも意味する[1]。アーユルヴェーダでは、各人の体質に合わせた食事、生活、病気の治療法があると考え、指導や治療を行う。

ドーシャは1日のなかで、6時から4時間ごとにカパ→ピッタ→ヴァータの順で変化のサイクルがある。また1年のなかでも(インドの季節では)、春はカパが増悪、夏はヴァータが増大、秋はピッタが増悪、冬はカパが増大する。インドには雨季があるが、雨期にはヴァータが悪化、ピッタが増大する[1]。人の一生の中でも、カパは若年期(0 – 30歳)に、ピッタは壮年期(30 – 60歳)に、ヴァータは老年期に増えやすい。その人の体質上偏っているドーシャが増えやすい時期・時間に、ドーシャのバランスを崩しやすいと考えられる。また、食べ物や日常の行動などでも、ドーシャの量は変化する。

現在のアーユルヴェーダではドーシャは3つとされるが、外科が取り入れられた古典『スシュルタ・サンヒター』では、第4の体液として血液が挙げられている[11]。この「血液・粘液・胆汁・風」がペルシャ経由でギリシャに伝わり、「血液・粘液・黄胆汁・黒胆汁」を人間の基本体液とする四体液説の基になったともいわれる。

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